自然栽培と有機栽培と慣行栽培

世の中には様々な栽培方法がありますが、その中でも対極にあるのが慣行栽培と自然栽培でしょう。
今回は慣行栽培と自然栽培、そして私が行う有機栽培についての考えを書いていきます。

慣行栽培とは?


慣行栽培とは野菜以外の植物、生物、菌類を全て殺し、畑の環境を限りなくフラットにした状態から肥料や農薬をプラスしていく栽培方法。

メリットはマニュアル化できるので(緑の革命)、どこでも安定した栽培が可能。
そのため、初心者でもマニュアルに従えば大失敗はしないので安定した収量=安定した収入が見込める。
一般的な畑を見てもらえばわかると思いますが、雑草すら生えていませんよね?

「慣行栽培=非多様性」

安定して野菜を生産することが出来るので、現代社会においてメインとなる栽培方法。

デメリットは環境に負荷がかかるので、他の栽培方法に比べると生物や植物に対してダメージが大きい。

同じ薬を使い続けると耐性がつき、より多くの薬を必要とするため、新しい農薬の開発と病虫害の繰り返しになる。

肥料や農薬を多く必要とするため、値上がりなどの外的リスクに経営が大きく左右される。
初期投資がかかる。

自然栽培とは?


自然栽培とは野菜以外の植物、生物、菌類を全て活かし、畑の環境を複雑多岐に渡る状態にしていく栽培方法。

メリットは持続可能な農業が可能。
そのため、経費となる肥料や農薬に依存しないので利益率が高い。
一般的な畑と比較してもらえればわかるかと思いますが、雑草ボーボーで見る人によっては耕作放棄地に見えなくもない。

「自然栽培=多様性」

直接窒素成分を与えないので、健康を害するほどの硝酸態窒素(硝酸態窒素について)を野菜に与えることがない。
販売価格が高く、初期投資が少ないので参入しやすい。

デメリットはその土地によって植物、生物が違うのでマニュアル化が難しい。
そのため誰にでも作れるわけではなく、特に新規就農者では安定して収穫、収入を上げることが非常に困難。

一般のスーパーで取り扱えるような規格や量の野菜を安定して作ることが難しいので、販売先を自分で開拓する必要がある。

柔軟な思考を身につける


以前から何度も言っている事ですが、自然栽培のみで私たちの胃袋が満たされる事はありません(飢饉ってそんなに昔々のお話なのかな)(生活の豊かさと食料の関係)。

それは栽培体系が多岐に渡り複雑ですので、こうしたらこうなるという考え方が通用しない、その点を補ったのが慣行栽培という農業の工業化です。

比較的容易に誰でもできるということで爆発的に世界へ広がり、飢えを減らすことができました。
だからこそたった一言、自然栽培は良くて観光栽培が悪いなんて事は絶対に言えない。

それに伴う弊害も認めますが、生きるか死ぬかと言うラインで考えた場合には慣行栽培を否定することはできません。

自然栽培は野菜の周りの環境を見て、どこが足りないかを考え環境を整えることがメイン。
様々な植物、生物を必要としますので、周りが住宅街に囲まれていたり、周りが農薬を使っているような環境だとそのような多様性が生まれにくい。

このように周りの環境に依存するため、慣行栽培と比較するといかに商売としてのハードルが高いかがわかりますよね。

それではなぜ有機栽培を選択したのか?


それは自然栽培と慣行栽培の中間に位置するからです

有機栽培であれば慣行栽培のように生物、植物、菌を殺すこともなく、自然栽培より必要とする環境のハードルが低い。

ある程度育った土を一定レベルにまでフラットにし、有機肥料を与える。
そのため自然栽培よりも安定した収量=収入を確保することが可能だと考えます。

そして私の置かれた環境ですが、非農家出身の新規就農者にとって長期的なプランを立てるのは困難。

今の私は最大で10年間畑を借りれますよという契約を結んでおりますが、10年後に契約はリセット。
その時お互いの同意がなければ農地を継続して利用することができません。

農地を借りて何年かかるのかわからない環境を作り、そこからしっかりと利益を上げる時間を10年から差し引くと商売として成り立つのか私には自信がありません。

私が農地を持っていれば話は別ですが、今の環境ではある程度マニュアル化できる栽培体系でないと経営として成り立たせるには難しい。

私は自然を守るためだけに活動しているわけでも、お金のためだけに働いているだけでもありません。

こういった考えから有機栽培を私は選択しております♪