有機野菜は美味しさへのアプローチ

有機野菜は決して環境に優しいからというだけで作っているわけではなく、慣行農法では得られないメリットがあり、それが野菜をより美味しくする要因にもなっております

安全だ、安心だ言われても美味しくなければ食べたくないのが当たり前。

凝固点降下


 こちら( 美味しいとは甘いことなのか)でも触れていますが、冬の野菜が甘く美味しくなるのは、氷点下で野菜自身が凍ってしまうのを防ぐために細胞内のでんぷんを糖に変えます。

通常であれば水は0℃で凍ってしまいますが、食塩などを加えると0℃では凍らずにもっと低い温度で凍るようになります。

これを凝固点降下と言うのですが、これを植物自身が行っているんですね。

だから冬の寒さにあたった野菜は甘くなるというわけです。

一度この時期の野菜を食べてしまったらもう、今まで食べていた野菜は何なんだろうというぐらいの衝撃がありますので、是非一度食べてみて下さい。

有機物を吸収できる


前提として植物は無機態しか吸収できないと言われていたので、植物が吸える状態である無機態を直接与える化学肥料(慣行農法)はとてもスマート。

こちら↓もどうぞ。

自然栽培と有機栽培と慣行栽培

硝酸態窒素について

それが2002年7月31日、日本農業新聞で有機物が根から吸収されることが報じられました。

それによって有機栽培では有機物が無機態にまで分解されてやっと吸収されるという流れを必要としないので、より効率よくエネルギーを使うことが出来ます。

本来であれば硝酸を亜硝酸、アンモニアに変え、光合成によって作られた炭水化物を組み合わせるという流れがありますが、有機物を吸収できるということであればこの流れを丸ごとカットできる。

特に冬野菜に関して言えば日照量も減り光合成も多くはできなくなりますので、糖も今までのように生成することができません。

そこでこのアミノ酸を直接吸収することによってその光合成を補うことができるので、日照量が少ない冬野菜でも大きく育つことが出来ます。

有機農法でのデメリットがメリットへ変わった瞬間でもあります。

これが環境や人に優しい安心安全な有機野菜という標榜を捨てても有り余るメリット

窒素と害虫の関係


 世の中では、野菜は農薬が無ければ虫だらけで商品にはならないという考えが一般的ではないでしょうか。

こちら↓もどうぞ。

虫食いは安心安全,美味しさの証だ!!

これに異を唱える有機農家は多く、窒素をコントロールすれば虫は野菜を食べないという話

窒素分が多ければ野菜を急激に成長させ、姿だけは立派な野菜になりますが、本来野菜が持つ味や香りが不十分。

無農薬で野菜を育てると本来の味や香りが忌避物質となって虫を寄せ付けないという話もありますが、私は全てがその通りだとは思えません。

確かに無農薬なのに虫が全く付かず、味も素晴らしい野菜が一部であればできますが、全ての野菜がそうだというわけではなく、他の野菜は虫でぼろぼろ何てことも当たり前にあります。

なぜこんなことが起きるのかと言うと、今私たちがスーパーで見かける野菜たちは本来持っていた自己防衛となる苦味や毒となるものを品種改良で排除された野菜たちだからです。

温室でぬくぬくと育ってきたお坊ちゃんが裸でいきなりジャングルの奥地に置いていかれるようなもの。

襲われないわけないですよね。

そういう事実もあるわけですので、全てが窒素を正しい量で施肥するだけで解決できる問題ではありません。

現段階では物理的に防虫をすることが現代の有機農業では必須だと考えます。

収量との関係


有機栽培では慣行農法と違い収量が少ないとも思われがちですが、アミノ酸を直接吸収することによってその光合成を補うことができるので、日照量が少ない冬野菜でも大きく育つことが出来ます。

冒頭で書いた通りですがこれは冬だけに言えたことではなく一年中このメリットを享受できるわけです。

天気が悪く雨ばかり、スーパーの野菜が高くなるといった状況を幾度と無く体験されている方が多いと思いますが、これも有機農業であればその天候リスクを少なくすることが出来ます。

ただ私の畑は現状、水捌けが悪いのでこのメリットを十分に享受できてないですが、これからに期待というところですね。

このようなメリットも有機野菜にはあり、皆様はどう感じられたかはわかりませんがワクワクしてきませんか。

今日の常識は明日の非常識今日の非常識は明日の常識、面白いですよね♪