hiraitakahiro

TPPで食料は本当に安くなる?

TPP…
一時は凄い騒がれていましたが最近は聞くことも少なくなってきました。

タイトルの答えですが、短期的には安くなります。

しかし長期的に見たときに果たしてどうなのか、そんなTPPについて農業分野だけですが農家が考えてみます。

TPPとは


TPPとは環太平洋戦略的経済連携協定…略…環太平洋地域の国々による経済の自由化を目的とした多角的な経済連携協定(EPA) である。
wikipediaより

TPPでよく聞く関税(輸入するものにかけられる税)ですが、これは立場によって見方が変わってきます。
輸出する国からしたら障壁、輸入する国からしたら防壁、品目によって細かく分けられている税率をお互いになしにしましょうという話。
そこで私が気になるところを挙げていきます。

メリット


関税がなくなれば海外から入ってくる食料は安くなります。

3%の関税がかけられているキャベツ、ホウレンソウ、トマト、ブロッコリー、アスパラガスetc…
現状この関税率なので野菜に関してはそこまで安くならないはずですが、お米は今より安く手に入るようになります。

そして米農家に対する税金の負担が少なくなります。

もちろんお肉も安くなりますので、一般消費者としては価格が安くなるのが最大のメリットではないでしょうか。

デメリット


米の値段が安くなるということは米農家にとっては死活問題ですので、このままでは米農家は激減すると思います。

ただ今お米を作っているのは兼業農家が多いので、お金を稼ぐという意識ではないのが唯一の救いなのかなと。

利益を意識したら間違いなくお米は作りません。

私が農家になる前に言われたのが「お米は金持ちが作るもの。」

お米を作るのには農機が必要なのですが、めちゃくちゃ高いんです!

今作っている方が卒業したらもう米農家は絶滅するんじゃないのかなとも感じます。

「いやいや、日本も農地の大規模化を進めてもっと効率よく栽培したらよいじゃないか!」

と言われる方もいらっしゃるかもしれませんが、日本の可住地面積は約33.6%でアメリカの可住地面積は75.3%。

日本で一番生産性が高いと言われる北海道での平均経営面積が23ヘクタールでアメリカが196.6ヘクタール、 オーストラリアが2970.4ヘクタール。
(日本だからこそ家庭菜園が必要)

これが農家の経営努力でどうこうなると思いますか。

米農家がいなくなると田舎の農業はほぼ壊滅でしょう。

そうなるとどうなるかというと、田舎の棚田を想像してください。

雨水が地下へ大量に流れ込むことを棚田が遮っており、1反、1cm、1tの保水力で土砂災害(地すべり)を防いでいると言われております。

食料を他国に握られるということは国としての安全が成り立たない。

食料自給率という言葉を一度は聞いたことがあると思いますが、これは日本の安全保障につながってきます。

食べ物がなかったら人間生きていけませんからね。

これらを他国に依存することがいかに怖いことなのかというと、海外から輸入できるのは輸出国の余剰分であって、自国が飢饉に見舞われたときは他国に輸出なんてしません。

食料に求められるのは安さではなく、安定供給です。

まとめ


一度食料を生産する力を奪われたら安定という言葉は失われ、あとはやりたい放題。

失ってしまったものを取り戻すのがどれほど難しいことなのか。

目先の安さを求めた結果、数十年後にどれほどのつけを払わされるのかを考えていかないと、将来子どもたちに顔向けできないことになる可能性が大きいと私は思います。

TPPで農業がやり玉にあげられるのは、一番消費者にとってメリットを感じやすいからでしょう。

私は農家なので、今回はすべて農業に関係したところだけを考えましたが、TPPの本質は他にあります。

是非ご自身で調べてみてください。