有機農家は冬に何をしているの?(育苗編)

先日友人に言われました。
「野菜を売っていないなら何してるの?働けよ~。」

農家が野菜を売っていないということは売り上げがない、だから働けということでしょうが、野菜を仕入れて売る八百屋ではありません。
生産から販売まですべてをおこなっておりますので、野菜を作りながら野菜を販売しています。

2月、3月は苗を育ててるんだよ~


野菜が採れない時期には春、夏野菜の苗を作り、春が訪れる頃にはほぼ野菜の苗でこのハウスはいっぱいに♪

1月の後半から育苗は始まります。

トレーに育苗培土をつめて、

そこに種をまいていく。

毎年、育苗を開始してまず不安になるのは最初の発芽まで…

種から緑の双葉が外を覗く、そこでやっと不安が消え去り気合が入ります。

今年の育苗ハウスは昨年と違いビニールで苗を覆うことにしました。

昨年まではボードを苗の上に被せるようなスタイルでしたが、夜間の保温ボードだと場所をとりますし、それなりの重さがありますので油断すると腰を痛める可能性もありやめました。

ポールを使ってこんな感じに調整。

当日の天候、気温をみながらハウスの横を開閉。

この作業を数時間でも忘れると苗は容赦なく全滅!!

この作業を数ヵ月間毎日行います。

数ヵ月間の苦労が数時間で全部失われますから、一に育苗、二に育苗、常に考えるべきことは育苗です。

これは経験しないとわからないと思いますが、めちゃくちゃ怖いですからね。

偶然から学ぶ


昨年の10月後半ぐらいかな?

ポットに種をまいたのは良かったんですが、畑に植えるスペースがなく放置されたキャベツの苗たち。

ハウスの中で水もやらず、当然肥料なんてあげるわけもなくただひたすら放置。

ズボラなヤツだなと思われるかもしれませんが、偶然から生まれる発見は世の中に溢れてまして、コーラ、ペニシリン、ポストイットetc…

そんな放置を続けていてふと気付いたのが、畑に隙間なく種をまくとこんなに大きく育たないんですね。

だから間引きといって、苗と苗との間に隙間を作るべく一定間隔で苗を抜いていきます。

でもなぜかこの苗たちはこんなに密植しているのに、ここまで大きく育っているんですよ。

ひっくり返して根を見てみると数センチぐらいポットから出ているぐらいで、全然発達していません。

これだけ?ってぐらいの根。

かじってみると、あら柔らかくて美味しい♪

ふと考える。

植物は地下部でお互いに戦っています(植物のようにのんびり生きたい)。

根から化学物質を出してお互いに根のエリアを確保していく、まるで陣取り合戦ですね。

今回の結果から考えると、ポットから十分に伸ばすことができない根が制限をうけることによって、お互い仲良く栄養を吸うことができたということでしょうか(あくまで私の推測ですが)。

ただひとつ残念なことがありまして、キャベツの苗をこんなスペースで畑に植えたことがないので比較対象がないという…問題なくこれぐらいは育つのかもしれませんし(^_^;)

まあ実際はどうなるのかなと観察のために放置していただけでしたが、いつもこんなことを考えて畑作業をしているんです。

畑も耕してますよ~



私の影がばっちり映ってますが、ニンジンの種をまいているところ。

2月の1週目にニンジン、カブ、ダイコンの種をまいています。

ニンジンは5月以降、カブ、ダイコンは4月あたまの収穫を予定。

この時期はすべてビニールで覆わなくてはいけないので、腰にきます・・・

ただし、日本は縦に長いので地域によってこの時期にする作業は全然違いますからそこはご注意!

冬の収入はどうするの?


農家さんが気になっているのは金銭的な問題だと思いますので、お答えします。

当農園では飲食店様が契約のメインですので、一年中出荷しなければいけません。

冬の間も収入が途絶えることはありませんが、稼ぐというよりもお客様を失わないよう繋ぐイメージが強いですね。

具体的な品目としてはニンジン、サトイモ、ジャガイモ、サイツマイモ、葉物数種類でいけます。

サトイモとジャガイモは畑で土を被せるだけで越冬できますので、保管場所が少ない農家にとってはありがたいですよ。

ニンジンもできれば肩の部分を土寄せしてあげると、痛みも少なくて良いかと思います。

それとサツマイモは畑で保管したことはないのですが、いけるんじゃないかなぁ?

一番手がかかるのが葉物!

トンネルを作ってあげなくてはいけないので一苦労ですが、お客様を繋ぐことが大事なのであまり利益は薄くてもしょうがないと考えます。

このぐらいの品目があれば個人さんでも販売できるかと思いますので、通年販売ができるように頑張っていきましょう♪